2009年8月1日土曜日

枯れない井戸。カブール、バブール。




とりあえずカブールに到着。 



厳重な警備が敷かれている空港入り口。

カブールを見渡す丘。大きな町だ。

斜面には戦争で亡くなった人の墓地もある。

町中では羊飼いも多く見られる。

やはり子供達はどこも人懐っこい。


いろいろと書きたいことがあるが、まず最初に言えるのは、 

「今はバックパッカーが来る所ではない」 

まず宿代がべらぼうに高い! 
もちろん安いアフガン宿もあるが、安全性が補完出来ない。 
今の状況でアフガン宿にアタックして危ない目にあったら、ただただバカにされるのが落ちだ。 


アフガニスタン全体に感じるのは、 

「戦争バブル」 


ろくに産業もない国に、世界中から兵士が集まり、 
お上の金を湯水のように使いまくっている。 
NGOや民間支援団体もしかり。 

支援の名の元に、滞在先では自国の経済価値をそのまま投下した生活をしている。 
そこに群がるアフガン人。。。 
さらに輪をかけるように、現在は大統領選挙に向けた「選挙支援チーム」が世界中からアフガニスタンに集結している。 


渋滞が激しい市内中心部。

高いビルも続々と建設が始まっている。


厳しいイスラム国家で、女性がこの服を着て歩けるのか?

日本の中古車の多さには目を見張る。


高台の斜面には貧困街が広がっている。



マザリであった選挙支援チームの一人でインドネシア人の女性が、面白い例を教えてくれた。 

「インドネシアのバンダアチェは、津波被害で世界中に知られるようになったが、 
そのおかげで、それまでほとんど外国人が来なかったところに突然メディアや支援チームが押し寄せ、先進国の金銭価値を一方的に持ち込んだんです。その結果、一部の通訳や行政関係者は一瞬にして裕福になり、地元の商店も潤いました。しかし一方で、物価や住宅価値が急騰。恩恵に預かれなかった本当の被災者はさらに苦しい経済状況に追いやられ、貧富の格差も大きくなりました。とても皮肉なことよね。」 


一晩50ドルのゲストハウスで、そんな会話を繰り広げていた訳だが。。。 

アフガニスタンでは同じようなことが10年近く続いていることになる。 

中央アジア名産のハミウリ。車一杯に詰めて売りにくる。

異臭を放つどぶ川。衛生管理は全くなされていない。

どぶ川にヘリに並ぶ屋台。通称「ブッシュマーケット」

軍からの払い下げ品や、酒などの禁制品がならぶブラックマーケット。
治安が悪く近寄る事は避けた方が良い。

町中の商店は活気に満ちている。






車や屋台すら買えないので、手押し車で商品を売りに来ている。




紙を売っているお店の前。





「国際支援」 の名の元に流れ込んだ莫大な金。 
これをまるで「枯れない井戸」のように思い込んでしまっている人たちも多い。 
その「井戸」からあふれる水は、今や末端の経済まで流れ込みはじめている。 

実際に歩いてみると、ネットカフェもあるし、レストランやスーパーマーケットもあり、
生活が便利になっているのは間違いない事実。

しかし一方で
「ISAF(いわゆる多国籍軍)とビジネスをしているんだ。通訳や物資の手配だよ。 
僕たちはこのビジネスをもっと大きくしていくつもりだ」

マザリで雇った若い通訳は鼻高々に語っていたが、これは恐ろしいことだ。 

支援する側の人たちは「諸刃の剣」を振り回している事を忘れてはならないのではないかと強く感じた。 


そして、もう一つ。 

紛争が続く限り「井戸」は枯れることは無い。 
だからこそその「井戸」に「いつまでも水を注ぎ続けていたい」連中もいる。 
そして、そこで「GIVE&TAKE」が一致している人たちが、 
アフガンの将来を握っているということも忘れてはならない。 

よくよく考えると、この10年で恐ろしい金額の支援がアフガニスタンに投下されていた。
にも関わらず、貧困は広がり格差は拡大している。
その金はどこに消えたというのか?
想像を働かすと理解出来るかもしれない。




とりあえず、町中で写真を撮ったりしていると警察が賄賂を要求してくる。
笑顔で銃を突きつけて、当たり前の様に数ドルを奪って行く。
それを当たり前の様に黙殺しているのは、アフガン人ではなく、外国人なのかもしれない。


Photo Gallery:2009/07/31~Kabul/Afghanistan




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